お金持ちになる秘訣は「複利」にあり!複利で資産運用をする重要性

金融リテラシー

投資をするにあたって、利率については気になるところです。

ただ、利率の大きさだけをみていても大きな利益が見込めるとは限りません。

大事なのは、利率の大きさではなく、利率にまつわるある思考の働きを知ることです。

今回は、投資で成功するには是非抑えて欲しい単利、複利について解説します。

今の資産が二倍になるのは何年後?

「七二の法則」というものを聞いたことはあるでしょうか?

「七二の法則」とは、金融資産を運用し続けたら、どのくらいの投資年数で資産が2倍になるかが分かる法則です。 

その法則の計算式は

72÷利率=年数

というものです。

例えば、100万円の元本の商品を利率2%で運用したとしたら、100万円が200万円になるには、 72÷2(%)=36年 の運用期間が必要となります。

利率が3%なら、 72÷3(%)=24年

4%なら 72÷4(%)=18年 となります。

あくまで概算にはなりますが、資産が増えるのにどのくらいの期間が必要なのか、その目処が付けやすくなります。

ちなみに、銀行に預金している場合、利率は良くても0.01%です。

この場合、どれくらいで預金が2倍になるかというと、 72÷0.01%=7200年 実に7200年もかかってしまいます。預金で資産を増やすことは到底期待出来ないことがこの法則で分かります。

ただし、この法則が成り立つためにはある前提があります。

それは、利息計算が複利でされていることです。

投資の基礎中の基礎!「単利」と「複利」

利息についての計算方法は大きく分けると「単利」と「複利」に分けられます。

投資の利息が元本に対してくらいの利益がつくか、以下の説明でシミュレーションしてみましょう。

単利とは、「投資元本のみ」に対して利息がつく計算方法です。

例えば、利息が10%つく商品に元本100万円を投資していたとすると、

一年目:100万円×10%=10万円
二年目:100万円×10%=10万円
三年目:100万円×10%=10万円
四年目:100万円×10%=10万円
五年目:100万円×10%=10万円

となり、五年で合計50万円の利息がついてきます。

もう一つの計算方法が複利です。

複利とは、「投資元本+利息」に対して利息がつく計算方法です。

上記の単利と同じ条件で計算すると、

①一年目:100万円×10%=10万円
②二年目:(100万円+①)×10%=11万円
③三年目:(100万円+①+②)×10%=12.1万円
④四年目:(100万円+①+②+③)×10%=13.3万円
⑤五年目:(100万円+①+②+③+④)×10%=14.6万円

となり、利息の合計は61万円となります。

投資の成功の秘訣は複利で運用すること

単利と複利の計算結果の違いは、上の例でも5年間で11万円の差。複利の方が利益のつき方が有利なことが分かりますよね。

これは、複利が運用で付け加えられた利息を再投資していく計算方法だからです。

毎年分の利息が元本に上乗せされて計算されていきます。

単純に毎年同じ元本で計算していく単利よりも、利息を上乗せする複利の方が利益の出方が加速度的に違ってきます。

おすすめする投資は、複利で資産運用していくこと

上記の利息計算でも分かるように、投資期間が経てば経つほど複利計算の効果が現れてきます。

上記の例で示した投資をその後も続けていくとどうなるかを以下に示すと、

⑥6年目:(100万円+①+②+③+④+⑤)×10%=16.1万円
⑦7年目:(100万円+①+②+③+④+⑤+⑥)×10%=17.71万円
⑧8年目:(100万円+①+②+③+④+⑤+⑥+⑦)×10%=19.481万円
⑨9年目:(100万円+①+②+③+④+⑤+⑥+⑦+⑧)×10%=21.4291万円
⑩10年目:(100万円+①+②+③+④+⑤+⑥+⑦+⑧+⑨)×10%=23.57201万円

1年目から10年目までの利息の合計は約160万円ほどになります。元本100万円と合わせると約260万円です。

単利計算ですと、10年目でやっと元本の2倍になりますが、複利計算ですと8年目で元本の2倍を超えます。

このように、複利は投資期間が長くなればなるほど、てこの原理(レバレッジ)が効くようになり、利益の付き方が加速度的に上がっていきます。そのため、長期投資と相性がいいのです。

もちろん、単純にこのように上がっていくだけの運用はありませんが、複利計算は投資をする際には必須の確認事項です。

時間を味方につける長期投資が活きてくる秘訣はこの複利による計算が前提にあるのです。

金融商品の利息計算は複利になっているか、確認してみよう

投資してみたい金融商品には利率が付されている時は、利率の大きさにとらわれるのではなく、利息計算が複利になっているかを確認してみましょう。

利率が高くても単利で計算されていたら、長期で時間をかけてもてこの原理は働きません。

複利で計算されていたら、利率がそれほど高くなくても、てこの原理が効いてくることによって、数字でみる利率に似合わない利益がついてきます。

あの有名な物理学者アインシュタインも、「人類最大の発明」と呼んだのは、この「複利」でした。

一説によると、資本主義の成長の原動力となったのは、この「複利」による金融の力ではないかということを引き合いに出すためだったとも言われています。

それほどまでに強力な働きを見せる複利。投資をする時には、是非意識してみてください。

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