
中小企業にとって一番避けたいのはキャッシュアウト、つまり資金不足です。
資金不足に陥らないように、資金繰り表についての考え方を書いていきます。

資金繰り表とキャッシュフロー計算書の違い
お金の動きを把握する資料には、資金繰り表とキャッシュフロー計算書の二種類のことを知っておく必要があります。
大きな違いは、資金繰り表が将来をメインに考えるもので、キャッシュフロー計算書は過去の出来事をメインに考えます。
キャッシュフロー計算書の提出が義務付けられているのは大企業のみです。中小企業では提供は義務づけられていません。
そして、資金繰り表はどの企業も提出が義務づけられていません。
つまり、資金繰り表という、お金の増減を把握する表を作るということは、そもそも表を作る目的があります。
主な目的は、将来のお金の増減を把握して、お金の入出金が回るようにするため。もうひとつは、金融機関からの資金調達力を上げるためです。
聞いた話では、金融機関に資金繰り表を提出している企業は、約1割ほどだときいています。
資金繰り表は、いざお金がなくてどうしよう?と考え始めている方が資金調達も含めて、お金の増減をコントロールできるように作るのがベストでしょう。
堅実な資金繰り表を作った方が良い
資金繰り表を作った方がいい企業は、日々の入出金の支払いに追われています。
そのような企業様は、入出金の動きがどのようになっているかを知ることからです。
資金繰り経営に困っている会社が防ぐことは「黒字倒産」です。お金の増減を把握しておくことが、無駄な経費を使わなくて済むようになります。
そして、この資金繰り表は金融機関に提出するものです。融資を受けたいとなっているときに提出するのならば、現実的な表としてまとめっている必要があります。
そのために、「収入は少なめ、経費は多め」「収入の入金は早め、経費支払いは遅め」を押さえた堅実な表が出来ていればまずは大丈夫です。
資金繰り表を作る前に
資金繰り表は日々のお金の入出金に追われている企業に必要だと言いました。
そんな企業が資金繰り表を使る前に、どこかのタイミングで融資を受けられたら、手元資金が厚くなり、資金繰り表は極論いらないかもしれません。
詰まるところ、資金繰り表を作る前に、やるべきことは、融資などで手元資金を厚くしておくことです。
融資で手元資金を集めておき、資金繰り表を作る状況がこないことを予測して、お金を残しておくことを最優先で考えます。
資金繰り表は、お金の増減が激しい、お金の残高が底をつきそうなくらいの企業が作るのはとても意義があります。表を作ることで、いざというときの資金調達の可能性も拡がります。
ただ、毎回作るのは大変です。作らなくても良いくらいに預金残高を増やす方がいいのです。そのために融資を受けてもいいでしょう。
最終的には、資金繰り表がいらなくなるくらいに、資金に余裕のある安全経営を目指していきましょう。
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