借りられるときに、借りられるだけ借りておいた方が良いのか?<No.9>

資金調達

融資は借りられるときに、借りられるだけ借りておいた方が良いです。

極端な意見かと思うかもしれませんが、その理由について確認していきます。

祇園にあるワインバーで

一番の目的は、資金繰りの不安・心配をなくすこと

まずは、資金繰りの憂いをなくすことです。

これだけ聞いたら「そんな目的なの?」と思う方もいれば、「めちゃくちゃ大事!」と感じる方もいらっしゃいます。

経営をするにおいて、社長は考えることはたくさんあります。先の売上のことはもちろん、マネジメントや事業計画のこと、ビジネス交流の時間など、常に考えていることがあります。

その活動の中で、アイデアが生まれたりするわけですが、それを邪魔してくるものが資金繰りの心配なのです。

資金繰りのことで不安になり始めると、そのことで頭を締めてしまい、新しいアイデアが生まれなくなってしまいます。

例えると、ガソリンが切れかかっている車に乗っている状態です。いつ、車が止まり、事故に巻き込まれるか、ヒヤヒヤしながら運転するようなものです。

そして、資金繰り解消のために、金融機関から資金を借りるにしても、すぐに借りられるわけではありません。

金融機関は、お金の余裕のある会社にお金を貸したがるので、「借りたい時に借りる」ということが通用しないのです。

だからこそ、借りられるタイミングのときに、借りるだけ借りておくことが、資金繰りの不安をなくし、安全経営ができるポイントです。

安全なのは「多額の借入≒多額の預金残高」の状態

次の2つの借り入れの状態のうち、どちらが安全と言えるでしょうか?

  • 預金100万円、借入なし
  • 預金9000万円、借入1億円

これを見て、二つ目の借入1億円だけをみて、安全ではないと判断してはいけません。

借入1億円かあったとしても、それに見合うくらいの預金9000万円が残っています。

これだけのお金があると、いざ業績が悪くなっても、耐え凌ぐくらいの体力があります。そういう意味では、2つ目の状態の方が安全経営ができます。

借入をしたとしても、必ず使う必要はありません。持っておくだけでも、安全のための備えの役割があるのです。

金融機関は「晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げる」のか?

よく言われるのが、金融機関は「晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げる」というものです。

これは果たして正解なのかというと、おおよそ正解です。しかし、必ずしもそうというわけではなく、業績が上がる見込みがあれば、金融機関は「雨の日」でも貸してくれます。

ただ、それでも「晴れの日に傘を貸す」傾向があるのならば、それを経営の計画に組み込んでおく必要があります。

それは、「晴れの日に借りられるだけ借りておき、雨の日は、その借りたお金で耐え凌ぐ」というものです。

基本的には、「いつでも借りたいときに借りる」という戦略は通用しません。むしろ、そのように思って油断しているのは、万が一のことを考えるとふさわしい考え方ではないです。

そのため、戦略としては「借りられるときに、借りられるだけ借りておく」ことを勧めています。

「借りられるときに、借りられるだけ借りておく」ことで、資金繰りの心配なく、安全経営をしていくことが、後々、継続的に融資を受けられる体質を作ることになります。

会社が倒産しないように、融資を戦略に組み込んでいただけたらと思います。

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