仕事を「受けるか」「受けないか」の基準<No.7>

税理士業

税理士業を続けていると、仕事を「受けるか」「受けないか」の基準を考えざるを得ません。

仕事をしながら、その都度基準について見直しをしています。

※お金の問題はあるけども
(知り合いからいただいた写真)

その仕事はお客様のためになっているか?

ここ最近、お客様の記帳代行業務を受けないようにしています。

今、お付き合いいただいているお客様の分は、知り合いの記帳代行会社に引き継ぎを進めています。

独立初期は、お客様からご依頼があったときには、記帳代行も合わせて受けていました。

創業者の方からの問い合わせが多かったので、記帳代行の依頼も多く、帳簿をまとめることも一定のニーズがあったからです。

独立してから2年半経った今では、これが本当にお客様のためになっているのか、考えるようになりました。

お客様からすれば、依頼された原始資料を送れば、数字がまとまって帳簿が完成するわけです。

確かに楽ではあります。

しかし、大事なのは、そのまとまった数字をどう活用するかです。

記帳代行して、税金の支払いを確認する。これだけだと流石にもったいない。

とはいえ、創業時は売り上げと資金繰りが気になるもの。記帳代行にお金をかけたくない気持ちも分からなくもないです。

ただ、何のために記帳するのかの目的を伝えないといけないと思ったことも事実あります。

なので、毎月資料をお送りいただき、帳簿を毎月つけるように案内しています。

目的は数字を事業に活かしてもらうよう意識してもらうためです。

その仕事は自分の価値に見合っているか?

仕事を受ける自分自身のためになっているかも、「受ける」「受けない」の基準になるでしょう。

先の例の記帳代行の場合、仕事を受けることで売り上げは立ちます。

記帳代行の仕事をしていれば、お金に困ることも少ないでしょう。

しかし、今後の税理士業のことを考えたとき、このままでいいのか?と思うことがしばしばありました。

今年からインボイス制度も始まります。質問に答えることも増えています。

これらの疑問を解消すること、経営に役立つ情報をインプットしてお客様に提供すること、これに注力することが税理士の役割であり、価値であると考えています。

そのためには、それに注力できる時間がないといけません。記帳代行を受けていると、その時間が取れなくなる可能性もあります。

自分が本当に提供したい価値に見合っていることを出来ているかどうか?

独立してから、自問自答しながら見えてくるものなのでしょう。

「ビジョン」に沿っているかどうか?

今まで受けていた仕事を受けないわけですから、売り上げは一時的に下がります。

売り上げだけを見ていると一喜一憂するだけですが、立ち戻りたいのは自分の「ビジョン」です。

それを受けること、または止めることで、自分の「ビジョン」に向かっているかどうかです。

シンプルにいえば、「ワクワクする」「楽しそう」という方向に向かっているかどうかです。

そんなことでいいのか?と思うかもしれませんが、私はそれでいいと思っています。

お客様も自分も楽しくなることを描けるようになること。

少なくとも、ひとりで仕事をしている方は、受ける受けない基準に入れてもいいと思います。

ただ、独立初期は、イヤな仕事も受けざるを得ないときもあるでしょう。お金の問題は大事なので、フェーズの問題でもあります。

そんなときも、自分の「ビジョン」に沿っているかどうかは、自問自答しながら、仕事を振り返るといいでしょう。

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